世界大会出場決定(自然科学部)
2026年01月08日
本校自然科学部(山本大誠さん、坂井友貴さん)の研究内容が評価され、世界大会で発表することに決定しました。
JSEC 2025 Japan Scence & Engineering Challenge(第23回高校生・科学技術チャレンジ)において特別協賛社賞[花王賞]に選出され、賞状、研究奨励金30万円、国内スタディツアー招待並びに、今年5月アメリカで行われる国際大会「ISEF」出場の権利を獲得いたしました。このJSEC(Japan Science & Engineering Challenge)は、日本全国の高校生と高等専門学校生を対象とした科学技術の自由研究のコンテストです。幅広い分野から集まった研究作品(500点以上)から専門家による書類審査(一次、二次審査)を経て、最終審査は東京の科学未来館でポスター発表とステージ発表のプレゼンテーションにより審査され、優秀な作品が表彰されるもので、理数教育の増進に資することで、社会が抱える様々な課題や、環境・医療・食料問題ほか地球規模での課題の解決・改善に向け、科学技術の力で挑む次世代人材の育成を目指し、日本の科学技術水準の向上を図ることを目的とされています。自発的に考えて課題を見つけ、解決し、さらに展開しようとする若い人材を応援し、国際競争力を身につけるために、早くから世界に視野を広げてほしいと考え、国際大会「ISEF」と連携し、日本代表を派遣しています。今回松江東高校の自然科学部の2人が取り組んだ研究テーマは「下水処理由来の肥料原料MAPの熱分解反応:アンモニアの損失を抑制する加熱条件および雰囲気条件の検討」というものです。内容は、以下です。
「下水中に豊富に含まれるリンと窒素は、水質汚染の原因にもなる。そのため島根県の宍道湖東部浄化センターでは、宍道湖と中海の水質悪化を防ぐために、リンと窒素をリン酸アンモニウムマグネシウム六水和物(MAP)として回収する処理を行っている。 MAPは肥料原料として売却されているが、肥料加工の過程で意図せず空気中で加熱されると、窒素成分がアンモニアとして失われてしまう。 そこで宍道湖東部浄化センターから提供を受けたMAPを用い、加熱してもアンモニアが失われない条件を実験によって調べた。加熱しても問題のない条件が見つかれば、肥料加工方法の自由度が高まる。先行研究では、MAPを沸騰水中で加熱すると、水だけが失われ、アンモニアが保持されたディットマライトと呼ばれる物質が生成することが知られていた。これをもとに、高い水蒸気圧や高いアンモニア分圧の雰囲気で加熱することで、アンモニアを失わずに水だけが抜け、ディットマライトへと変化することを明らかにした。 MAPをディットマライトに変換することで、脱水により質量を3割以上減らすことができる。今回見つけた方法は、沸騰水中で加熱するよりも少ないエネルギーでMAPから水だけを除去できます。軽量化によって輸送コストも下がり、肥料としての価値を高められると考えています。今後は、ディットマライトを用いて実際に植物を育て、肥料として利用可能かどうかを確かめる予定。」
島根のために、と考えて取り組んだ研究がこのように評価されました。国際大会では英語での発表となります。さらにしっかり準備をし、島根代表、そして日本代表として国際大会での挑戦に出かけてまいります。





