令和5年8月5日(土)・6日(日)に隠岐研修へ行ってきました。

 これは理科・数学などに興味関心をもつ生徒の皆さんの視野を拡げるとともに、資質・能力を伸ばすことを目的としたものです。今回、理科や数学だけでなく、社会や写真に好奇心をもつ6人の皆さんが参加してくれました。

 隠岐に着いてすぐ、隠岐の自然の成り立ちや特徴について、隠岐自然館の野邊先生からレクチャーを受けました。その後、島根大学の臨海実験所に移動し、吉田先生の指導の下、海洋生物の採取と調査を行いました。夜には、吉田先生が宿舎まで来てくださり、ウミホタルの観察・実験を行いました。

《1日目(8月5日)》

 〇隠岐自然館

  (特殊な地質)複数回の火山活動によって形成された隠岐諸島

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  (多くの固有種)氷河期には陸続きになる示相化石はその環境を示す再び離れ、取残される生物

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 〇臨海実験所

   生物採取にあたっての諸注意(危険生物の説明など)

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   実験所から船で移動(シュノーケリングの説明)

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   海底の岩に付着する生物を採取

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   海岸の石にも黒曜石が混ざっている

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   採取生物の分類1:軟体動物(貝・イカ・タコの仲間)

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   採取生物の分類2:扁形動物(プラナリアなどの仲間)

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   採取生物の分類3:棘皮動物(ウニ・ヒトデの仲間)※棘皮動物は脊椎動物の祖先

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 〇ウミホタルの発光実験(ホテル内で)

   ウミホタルはエビやカニの仲間

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   乳鉢に入れすりつぶす。水を加えると発光する(1)。熱を加えても発光しない(2)。

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   発光の終わった1の液体に、発光しなかった2を加えると・・・

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   発光する・・・なぜだ?

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 2日目は島内の5か所をめぐり、隠岐の自然だけでなく、歴史や文化についても見聞を広めました。教室で習ったことを、実際に見て触れることができ、また初めてのこともたくさん経験できて、とても有意義な研修になりました。

《2日目(8月6日)》

 〇フィールドワーク【玉若酢命神社】

   隠岐諸島の神社の総社〔玉若酢命(たまわかすみこと)神社〕敷地内には多数の古墳がある。

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   境内にある八百杉(やおすぎ)は、不老不死の尼が植えたとされる。推定樹齢約2000年。

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 〇フィールドワーク【銚子ダム】

   1999年八尾川の谷に建設された銚子(ちょうし)ダム。伊賀湖と命名されたダムの水は主に水道水となる。

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   周辺は約2億5千万年前に形成された隠岐片麻岩。非常に硬く、ダム建設に適する。

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 〇フィールドワーク【壇鏡(だんきょう)の滝】

   下側の火山灰の層が侵食され、残った上側の溶岩の層から水が落ちる滝となった。侵食部に壇鏡(だんきょう)神社がある。

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【参加者の感想(1年)】

 今回参加して、実際に隠岐の自然や文化に触れたことで「どうしてこうなったんだろう?」「こんな理由があったからか!」と隠岐の自然環境に対して疑問を出したり、新しい発見をしたりして今まで見向きもしなかった事に…「どうして?どうして?」とワクワクした気持ちで聞き入っていました。

 ウミホタルはなぜ光るのかという話で、「そんなことまだ高校生の自分たちにわかるの?」と思っていたけれど、酵素・基質・触媒の話が出てくると、「あ、これ学校で習ったやつだ!」と驚きました。学校で習ったことがこういうことで活かされていると知り、習ったことは全く無駄ではないんだということに気付くことができました。